シンプル志向


今日、全メンバーに、

「捨てよう」

とメールを投げた。

「溜まっている資料も溜まっているタスクも、

きっとそれは優先度も重要度も高くないから溜まっているのだから、

一回捨てようよ」と。

個人的に捨てることが好きだ。

捨てればまた新しい何かが入ってくると本気で思っている。

でもまだ足りない。

僕の自宅を知っている人は、

みな「モノがない」「生活感がない」と言う。

たしかに、24~26歳辺りで大体買い揃えてからというもの、

幸いどれも全然だめにならないのもあって、

この6・7年、大きな買い物はしていない。

(なのでその間の3回くらいの引越しもいつも同じ料金ww)

車もマンションも興味もない。

オフィスにもなるべく余計な“大きな”モノを置かない主義。

一般企業に大量に置かれている書棚やキャビネも、

契約書類等々の紙の資料を入れる鍵付きの棚が1つあるだけ。

(まぁ、まだその程度のお取引しかないとも言えるあせる

あとは全てデータ化済み。

メンバーに対しても、

私物を入れるボックスを用意しているだけで、

一般企業にある個人ごとのキャビネットはナシ。

移転したら買ってあげようかとも思ったけど、

特に不満の声もない(はず)。

とにかく不要なモノを増やしたくないのである。

(結果、この前のオフィス移転の引越し代も、まさかの10うん万円叫び

日々の業務の中で生まれる資料等も、

基本は「PDF化」するか「捨てる」かを求めている。

「シンプル志向」

この思考は、

昔からすごく大切にしてきている。

今日読んだこちら、

僕がアップルで学んだこと 環境を整えれば人が変わる、組織が変わる (アスキー新書)/アスキー・メディアワークス
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にも書かれていたけど、

アップルが瀕死だった1994年~1996年ごろは、

社内に350個ものプロジェクトが存在していたという。

それらをアメリオCEOが50個までに減らし、

それを復帰したジョブズが更に10個までに絞ったことは有名な話。

(この時のアップルは従業員は9000人で、商品がわずか3つ。

そこからiMacが生まれたという。)

2011年時点で従業員が6万人いるアップルは、

アメリカ国内に1つしか関連会社を持っていないのに対し、

ソニーは43社(著作より)。

商品ラインナップも、

アップルは12ビックリマークしかないのに対し、

ソニーは123種類(著作より)

12種類の商品で6万人を雇用しているのもすごいけど、

それだけシンプルにして、

世界中の叡智を結集させれば、

それは素晴らしいクオリティの製品もできあがるわな~という感じ。

これが全ての答えではないけれど、

学ぶ点満載。

そのアップルのシニアマネージャーでさえ、

「整理整頓委員会を作り、月に1回程度、各自の机や作業場をチェックさせ、

整理整頓ランキングを壁に張り出すよう指示しました。」

「米国本社に移った後も、部署が変わる度に必ず整理整頓から手をつけました。

一番極端な変化があったところでは、

部署の生産性が1年ほどで約3倍にもアップしました」(著作より)

とある。

『経営にウルトラCは無い』

と常々考えているけれど、

やっぱりウルトラCなんてないのだと実感。

と言うことで、

明日から更に資料とタスクを捨てる。

絞って絞って、

本質的な部分に集中して加速させる。

そんな決意の3連休の〆。

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『なる事』よりも『なり方』

最近立て続けに、

仲間になってくれるメンバーが決まって、

よく頭をよぎる言葉がある。

「あとちょっと」

描いている短期的な目標があり、

その目標を達成するための組織図が、

ずっと頭の中にはある。

それをイメージしながら、

採用、人員配置、組織創りと、

色々と判断しているわけだけど、

その組織図まであとちょっと。

大切にしているのは、

例えば売上10億円でも100億円でもいいけれど、

そういう企業に『なる事』ではなく、

“どんな”企業価値、人材の質、組織力を持った10億円、100億円企業になるか、


“どういう状態”で10億円、100億円というその目標とするタイミングを迎えるか、


という『なり方』の方。

この点は強く意識をしている。

例えば流行の商品と時流を掴んで、

採用基準を緩くして一気に大量採用に踏み切り、

一気に何かしらを販売して急速に10億円企業になれたとしても、

そこに集う人材の質が低く、

メンバーとの想いの共鳴に欠けた組織であれば、

それは僕らが目指す組織ではない。

今の領域で例えるなら、

売れるからといってひたすらリスティングだけを売り続け、

同業他社の下請けで手数料を半額などにして、

売上だけ急伸させて「10億円!」とかにすることはできるのだろうけど、

その時にはきっと、

僕らが目指す組織ではない組織になっている。

急速に成長して、

久しぶりに見ると急速に縮小している企業もたくさん見てきたけど、

単一の成長事業に依存しすぎて、

ある日マーケットのルールや潮目が変わり、

市場の流れに押しつぶされてしまう企業も、

当然ながら目指す組織ではない。

ただ、本当にそれは難しい。

会社をやっていてよく感じるのは、

多くの場合売上や従業員数で判断されることも多く、

そこに意識が向いて、

「とにかく見栄え」をと誘惑に駆られそうになることも正直ある。

またその数値自体が、

企業の価値の高さを示すシンプル且つ本質的な指標であることも事実であり、

もっともらしいことずっと言い続けてる零細企業が、

仲間達やお客様の幸福を大手企業以上に追求できるとも思えない。

本当に難しいけれど、

やっぱりこの二律背反する課題を両立させる、

ハイブリッド思考で考え抜くしかない。

『なる事よりもなり方』

『事業戦略』と


採用戦略を核とした『組織戦略』の両輪のバランスが取れている、

継続的成長を遂げる組織を目指す。

焦らず急ぐ。

もっとやれる。

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欲の研究

最近のテーマ。

マネジメントをより機能させるために、

“欲”についてとにかく考えている。

成功者と欲にはどんな関係があるのか

どうやったら欲が大きくなるのか

欲の薄いメンバーはなぜ薄いのか

欲が薄いけどスキルがあるメンバーと、

スキルはまだ物足りないけど欲深いメンバー、

どっちを重用していくべきか

欲がありそれが達成されると思い込んでいるメンバーに

どう気付かせるか

欲を満たすために強烈に意識させるためにはどうすればいいか

欲が強い人に共通する習慣は無いか

欲が強い人と素直な人との関係性はないか

学習欲求と欲の関係

欲を口に出すことの効果は

欲を他人に公開することのメリットデメリット

などなど、

気持ち悪いくらい色々考えている。

色んな書物を読んでいて感じるのは、

大きなコトを為した傑物や、

多くの人々を率いた英傑はいずれも、

強い“欲”を持っていたようだから、

成功と欲には強い相関性があるのだと思う。

まぁ、当たり前だけど。

それゆえに、

組織のマネジメントや業績にも、

個々人の欲は大いに関係してくると思う。

同じ商材を提供する同じ100人の組織でも、

欲の薄いふわっとしたメンバーが100人の会社と、

僕はいつまでに絶対にこうなる!

と強い意志を持ったメンバーが100人の会社では、

業績が同じはずがない。

全員が強烈な欲を持つ必要はないのかもしれないが、

やっぱりそれなりに強い欲を持っていてくれた方が刺激になるし、

“こうなりたい”というセルフイメージがないままに、

無為に過ごす日々ほどもったいないものはないと思っている。

ということで、

最近メンバーと飲むときは、

大体こっち系の話題。

「で、○○は今何がほしいの?」

「いつまでにどうなりたいと思ってるんだっけ?」

と聞いて、

「何で?」

とか

「それ本気?」

とか掘り下げてみる。

マネージャー陣と飲むときは、

「メンバーの欲求を積極的に聞いていくマネージャーになろう」

と話すようにしている。

そして、

「聞いた以上マネージャーである自分のタスクに入れて、

全力でそれを達成させて上げようよ。

その欲求とメンバーの現状のスキルとのギャップが大きければ、

導き方が厳しくなるのは当然だし、

それでも本人が望むのであれば徹底的に指導、管理することが、

本当の“優しさ”。

愛情の反対は憎しみじゃない。無関心だよ。」

と、

相も変わらず、

暑苦しいことを言い続けている。

そんな中でわかってきたのは、

みんな聞けば“大体それなりの欲を持っている”

ということ。

ただ、

・不明確で期限もない


・毎日強烈にそれをイメージしていない


・欲を口に出したり人に話すことに対する抵抗が大きい


・漠然ときっと実現する、手に入る、叶うと潜在的に思っている

という4つのことがわかってきた。

ということで最近のテーマは、

欲の研究から一歩進んで、

この4つをメンバーの個別に手を打っていくこと。

これが中々しんどいし、

単純に大きなコトを言われても、

“覚悟”が備わっていないケースが圧倒的で、

ちゃんと理解をさせるための時間がまたかかる。

でも、

せっかくだから一緒にたどり着きたい。

そんな毎日を送っています。

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