曖昧な世の中で

3年ほど前に転職した知り合いから、

その会社の事業モデルを聞いたとき、

「なるほど、

これは事業が広がると自然と参入障壁が構築され、

データの2次利用から○○な展開などもできて、

ひょっとすると大化けするかもしれない。」

と思った。

当の本人も、

「うちの会社は上場を目指してるから、

持ち株会に入れれるだけ入れてるんだ」

と、

息巻いていた。

実際にその会社は、

多方面で取り上げられ、

ニュービジネスを取り上げる権威ある表彰なども受けた。

が、

その事業は今、

無用とまではいかないが、

一時の勢いを失っている。

少なくとも、

かつての単価を受け取ることが難しい状況が続いている。

そう、

ソーシャルアプリの登場によって。

ネットの台頭によって、

大きく変わったことの一つに、

「価値の移り変わりのスピードが劇的に上がったこと」

があげられると思う。

今まで価値を持っていたものが

急速に価値を失うこともあれば、

逆に、

無意味や無価値だと思われていたものが

急に価値を持ち出すことも多い。

twitterもそう、

ソーシャルゲームもそう。

本当にわからない。

自分が開発したサービスであれ、

知人の会社が開発したサービスであれ、

きっとこれは当たると思っていたサービスが、

全然イマイチだったことは、

誰でも一度は経験があるのではないだろうか。

一方でハードは、

とにかくモノを作り続けて、

産地でガンガン売りまくった時代が終わり、

必要な量のモノが、

最適な場所で作られ、

最適な場所で消費される時代になった。

EVや水インフラなど成長分野はあるものの、

悲しいかな日本のベンチャーが入っていく領域ではない。

そうなると、

どこで勝負をするかという見極めが、

本当に大切になってくる。

こんな時代、

勝つモデルを一発当てようと努力するのは良いが、

そこに頼らないことが肝要だと思う。

イケる思ったことなんて、

大体外れるものだから。

大切なのは、

いくつもいくつもトライアルができるだけの資金を生み出し、

その試行錯誤を続ける期間、

“負けないモデル”を作ること。

負けなければ、

いつかは勝つ。

世の中は、

どんどん曖昧になっていく。

とってもファジーだ。

だからこそ、

我々のようなベンチャーにも可能性がある。

ファジーな世の中には、

ファジーな生き方がある。

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エピソードに溢れた人生を

唐突だけど、

「人志松本のすべらない話」が好きだ。

というか、

頭のいい芸人の、

切れ味のあるおもしろトークが好きだ。

リズムもいいし、心地いい。

「よくもまぁこんなにネタあるわ」

と感心してしまうこともしばしばだけど、

“感性”と"ネタの膨らまし力”に差があるだけで、

きっと見えているものはそうは変わらないのだろう。

ただやっぱり、

みんな、

いいネタを持っている。

あと、

日経新聞の『私の履歴書』も好きだ。

偉大なる先輩達の人生訓を、

コンパクトに吸収させていただける。

ただ、いつも思う。

晩年、

30回連載で自分の人生を語ってほしいと仮に言われたら、

読み手を飽きさせないほどのエピソードがあるだろうかと。

ネタが持つか自信が無い。。

よくメンバーにも言う。

「エピソードに溢れた人生を送ろう」

と。

「楽しいこともつらいこともたくさんあるだろうけど、

人生は一度きり。

誰もがいずれは死んでしまうわけだから、

細かいことは気にせず思い切ったことをしてみようよ。

大概のことは大きな問題にならないから、

自分で破天荒だと思うことをやってみようよ。

結果的に、そんな日々を送ったことが充実した人生になるのだと思うよ」

と。

それはきっと、

自分自身にもそう言い聞かせたいから。

あっという間に6月も終盤。

周囲の瑣末なことには流されず。

とにかく集中して攻めていこうと思う。

人生にリズムを。

日々、変化を。

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