誰だってルールは増やしたくない

先週、webパートナー事業部の全体会議の中で、

新たな報告ルールを増やすかどうかが議論されたようだ。

内容は、週次の定例報告の内容をより細かく、

項目を増やして報告するかどうか。

きっかけはメンバーからの報告の質にばらつきがあり、

全体を統括するマネージャーが各セクションのマネージャーに状況を聞いても、

把握されていないこと多かったこと。

事業を作り上げていく過程で、

こういった議論、判断は頻繁に起こる。

事業のフェーズが変わる度に、起こる。

こんな時いつも口に出す言葉がある。

「文化は性善説で、仕組みは性悪説で作ろう」

と。

どんなマネージャーであれ、

闇雲にルールを増やしたい人なんていないと思う。

ルールでがんじがらめにして、

余計な業務を増やしたいなんて思っていない。

しかしながら、

日々事業を進めていくと、

極小数の、時には1人のミスや質の低い行動で、

管理の範囲やレベルを上げなくてはいけない状況に直面する。

ここが難しい。

お客様からフィーを頂いてビジネスをしている以上、

提供価値は担保、平準化されるべきで、

そこから上げ続けなければ、事業体として生き残れない。

そうなってくると“属人の排除”は免れ得ず、

一定のルールを引いていくことからは逃れられない。

でも、ルールは増やしたくない。

このせめぎ合いだ。

こんな時、企業の強さを決めるポイントはどこか。

それは、

『(組織の構成上)役職のないメンバーが』

何故ルールが存在するのか、

また、ルールはある方がいいのか無い方がいいのかについて、

本質的に理解できているかどうかだと思う。

ポイントはメンバークラス。

若いメンバーの理解、意識レベルだ。

全てのルールには、

それを作らざるを得なくなったきっかけ、原因がある。

ここを理解させ、

その原因さえなければ、

ルールは不要であることを理解させることだと思う。


管理の理想は、「管理しなくていいこと」

管理しなくてもノーミスで、付加価値が上がり続けること。

若いメンバーも定期的に入ってくる。

仕組み化に成功した大企業からの転職者も多い。

そんなメンバーと、

“一つのルールが増えること”についても、

本質的に考え続けられる組織を創りあげたい。

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エナジーレベルは上げ続けなければ置いていかれるしかない。

相変わらず本質つきまくりの南場さんの記事から感じたことから。

「永遠のスタートアップ起業家であり続けたい」DeNA創業者・南場智子氏がSlush Asiaで講演

【一部抜粋】

人を雇うには時間がかかることを覚悟してください。

人の質が重要だと言いましたが、それはスキルだけの話をしているのではありません。

その人のエナジーレベル、コミットメント、そして恐らく最も重要なポイントは、

その人と信頼関係を築くことができるかどうかです

ここに出てくる「エナジーレベル」という表現、

非常に共感する。

何かと向き合う時にどれほどの真剣さ、執着心、執念で取り組むか、

進捗が芳しくなかったりプランがずれた時に、

どれくらいのエネルギーでコミットするか、

ここのレベル感が合わないと、

ビジネスパートナーとして長くやっていくことは難しいと思う。

そもそもの覇気、オーラのようなものも重要。
何でそんなに元気なんですか?とか言われる人とも、

長くは近くで仕事はできないと思う。

解き放っているパワーが違いすぎて、必要以上に疲れさせてしまう。

またここに出てくる信頼関係とは、

当然ながら仲良くニコニコ出来るかどうかではなく、

結果を出すために、

パートナーとして自分がドラフト指名するかどうか。

そう思われ続けれなければならないわけだから、

ビジネスで結果を出し続けることは本当にエナジーが要る。

前も何かの時に記した気がするけれど、

経営者のエネルギーレベルは、
事業が順調であれば年々上がっていく。

シンプルに「自信」(と資金)を手にするから当然である。

その上がったエナジーレベルで中途採用、新卒採用をする。

つまり、同一人物でありながら、

どんどんと採用力(人を口説く力、惹きつける魅力)が上がっているから、
後から後からどんどん相対的に優秀な人材が入ってくる確率が上がる。

(その組織自体の魅力が増していることも要因)

孫さんが上がりに上がった今のエナジーレベルで

GoogleのNo.2だったニケシュ氏を口説けてしまったことは好例だと思う。

その経営者と後から入った人材とは近しいエナジーレベルでやり取りするけれど、

進化を遂げられない人材は、

冷たい言い方をすれば置いて行かれることになる。

(まぁ、エナジーレベルを上げ続けていたとしても、

誰だって、ある日突然「君のライバルは元GoogleのNo.2のニケシュ君だよ。頑張って彼に勝ってね」って突きつけられたら辛いわけだけどショック!

本気で後継者を目指していたソフトバンク幹部の方々やソフトバンクアカデミアの方々の心中をお察しします。)

自分自身、もっともっと、

もっともっともっともっと、エナジーレベルを上げていかなければならない。

そして、

もっともっと優秀な人材をヴァンテージやエンターズに引っ張らなければならない。

今月加入してくれた新メンバーは、

従業員2400名の有名な企業で、

新卒入社3年目と4年目で「全社No.1」を獲得した人物。

転職市場ではなかなか出逢えず、スカウト会社を通じて出逢った猛者。

前職では「俺はいずれ社長になる」と公言し、

同僚も先輩も「きっとそうなる」と目されていた男である。

自分でもよく口説けたと思う。

ただ、この「口説けた」という事実はまた自分自身に自信を与え、

「もっと優秀な人材を惹きつけたい、惹きつけられるんだ!口説きたい!」

と思わせてくれている。

「優秀な人材を口説き続けること」

これこそが自分自身の大きな使命の一つ。

みんなへ、

まだまだいくで!!

もっともっと魅力的な人材を口説きまくるよ!

そして、エナジーレベルをもっともっと上げていこう!

追記:エージェントの皆様、

最も優秀な方のご紹介を引き続きご紹介を宜しくお願いします!!

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先人に学ぶ~エステー鈴木喬会長の講演記事を読んで~

もうとってもおもしろくて、勉強になったので、ブログでも。

Globis 知見録

エステー会長 鈴木喬氏 「社長の仕事—危機の時代のリーダーシップ」

やはり稀代の経営者は信念や哲学、マーケティングセンスとユーモアを兼ね備えているなぁにひひ

もう一発で大ファンになった。

[以下、本文より引用させて頂きます]

僕のところの商売は、まぁ、年がら年中危機ですな。政府なんか何も助けてくれない。アベノミクスなんか関係ない。だから打たれ強いというか、打たれ弱いやつは皆、いなくなっちゃったんですね(笑)。どうってことないです。多少のことが起ころうと命までは取られない。そんな感じでございます。

「ドライペット」。つくった当初は「空気から水をとってどうすんだ」と言われて、出荷よりも返品のほうが多かった。ぜんぜん売れなかったんです。でも今では水が貯まっていくのが確認できるから嬉しいと言われる。世の中、不思議なもんですな。

まぁ、なんでも言ってみるもんですな。皆さん、下のやつがなんと言ったって、社長はとにかく無理難題を言わないと駄目だ。無理難題を言わない社長というのはたいしたことがない。

63にしてやっと社長になって、そこから「全社員がらがらぽんだ。皆殺しだ」なんて言っていました。そんなことを言う人間だから、昔から皆に「あの野郎だけは社長にするな」と言われていたんです。

そもそも会社というのは何をするものなのか。「売上、利益、マーケットシェア、そして株価も高めて」って…、それだけではやってられませんわ。ちゃんちゃら可笑しい。まずは「固定客の創造と維持・拡大」ですよ。一見さんだけを相手に商売をいくら廻しても、そんなの回転ビジネスみたいなものです。かったるくてやってられない。

それよりも、まずは新製品を出して一見さんを虜にする。そうするとその人が「これがいいわ」と宣伝してくれます。

皆に反対されたり、世間様に「絶対に出来ない」と言われるようなことがあれば、それを絶対にやってみせる。役員会で全員に反対されたりすると、もう嬉しくなって進めるんです。逆に全員賛成なら止める。

どこにでも行って、土下座も厭いません。皆さん、これから独立して何かをやろうと思ったら、営業力がないと駄目。営業力のない社長なんて大抵ゴミみたいに弾かれちゃうね

社員にも「社長、今朝言ったことと3時間後に言ったことが違います」と言われるから、「そりゃそうだ。お前、俺に騙されるようだったら、世間に出たら全員から騙される。そんなじゃ、やっていけんぞ」と言うんですよ。

社員に無理難題を言う訳です。

「脱臭炭」のときも、「いいか、2年後に発売するぞ」と言いました。「炭で一番良いのはなんだ?」と聞いたら「紀州の備長炭です」と言うから、「ならそれをつくれ」と。ただ、「それだけなら誰にでも出来る。使っていくうちにだんだん気化して、最後は炭の形となるようにするんだ。最後に落ちて、“カランコロン”と備長炭の音がするようにしろ」と。無理難題ですが、こっちは知ったことじゃないからね(会場笑)。「2年経って出来ていなかったら君は要らないよ」と言ったら死に物狂いでつくっていました。

それで2年後に出来るんですな。よく考えずにものを言うことが大事です(会場笑)。

トップが考えていたら情が移って実行出来ません。社長は世間様の期待を一身に背負って、会社に戻ったら無理難題を押し付け、そして解決をしていく。こういうことをやらなきゃ駄目です。それが出来ないなら辞めたら良い。

たとえば「消臭力」。「力があるような姿形にするんだ。ごっついやつをつくれ」ってね。「よく効くやつをつくるんだよ」と。だから「(消臭効力は当社比で)200%」と書いてある(会場笑)。とにかくそういう風に言うんです。中身は誰かが考えますから。

「社長とは何か」、「社長業とは何か」。社長業とは、要するに火消しの棟梁みたいなものです。「火事はどこだい、牛込だい」って言って、半鐘鳴らしてすっ飛んで来るでしょ?そして最終防御ラインの屋根に昇って纏(まとい)を持つ。纏で火を払う訳です。となると、その人に先見力がないと火にまかれて死んじゃう。社長も同じで、先見力を持っていないと駄目。それで火消し人足の連中が龍吐水をかける訳ですよ。ただ、昔の龍吐水なんてちょろこいからね。人足連中が「面白くねえから手抜きして棟梁蒸し焼きにしてやるか」なんて考えるようになったらたまったもんじゃない。だからリーダーシップも必要です。「オヤジのためなら火の中・水の中」と言わせる人身掌握力がいる。

度胸が必要ですな。そもそも「止める」「切る」「撤退する」というような、嫌なことを決断するのが社長の商売ですよ。良いことは誰にでも出来る。そこを勘違いする人が多いね。

先日、ある会社社長に聞いたら、「支店長たちと毎晩一緒に、朝まで酒を飲んでる」と言うんですね。だから「そりゃ駄目だ」と。「そういうことをやるから次の日によたるんだ。朝会った部下に“お前気に入らねえから、今日からお家帰って寝ててくれ”ぐらいのことが言えなきゃ社長じゃないぜ」と僕は言いました。

じゃあ、そういうことを言えるようにするにはどうするか。遠交近攻です。私は新入社員を含む下の連中と付き合うんですよ。どこかのセクションに行けば、昼飯は必ず彼らと食べる。それで上の連中は皆「油断も隙もならねえ」と思って警戒します。そのぐらいビクビクさせると良いね。

震災直後は社員も皆、「社長、どうしましょう」という状態だった。こんなときはハッタリをかまさなきゃ。危機の時代のリーダーシップはハッタリでいくんです。

それで「こういうことはいくらでもあるんだ」と言いました。よく考えたら僕は10歳から働いているんだよね。戦争で家が焼け、家で営んでいた雑貨屋も無くなった。でも親父が生命力のある人で、焼け跡から1~2畳ぶんの掘っ立て小屋をつくった。で、一番下の弟だった僕も親父を手伝って戸板で露天商をやっていたんです。ポマードや石鹸やチリ紙を焼け野原で10歳から売っていました。こんなことをいうと怒られちゃうけれども、「あのときを思えばたいしたことない」と。あのときは日本中が焼けて三百数十万亡くなったのに、それでも日本は再建したんだから。

震災直後はそんな風にぶちかました。「駄目ならまた潰してゼロからやればいいんだ。皆はそのあいだ、どこかに務めてくれ。また呼ぶから」って。社員からすればたまったもんじゃないね。「え!?」っていう感じだったけれども、だいたいなんとかなるもんだ。なんとかするんだよ。

だけど、世の中は上手くしたもので、大抵は上手くいく。思い切り飛ばしてりゃ本当に上手くいくんだ。上手くしてみせるんだ。

NHKの特番で彼が社長を脅かしているのを見て、「あいつをとろう」と思いました。ただ、彼のことを調べてみると、もうどこかの外資に決まっていた。それで彼を一度蕎麦屋に呼び出したんです。何故蕎麦屋かというと、アテっていうか、オードブル一番少ないんだよ(会場笑)。で、そこで死ぬほど酒を飲ました。それで私も次の日死ぬかと思ったけど(会場笑)。

とにかく、「こいつをちょろまかしてやれ」と思ってね。「いいかお前、外資へ行ったら君の給料は2倍になるけど鈴木喬がいない。エステーに来たら鈴木喬はいるが給料は半分になる。どっちをとるのか」って。「もちろんエステーに行きます」ってことで(会場笑)

エステーのルールはサッカーと同じなんですよ。イエローカード2枚で退場。

「それならつくっちゃえ」と。全員に反対されましたが、私は昔から趣味で色々なものをつくっていたんです。見様見真似で鉱石ラジオから真空管ラジオから、なんでもつくっていました。ポマードも石鹸も全部、自分で作った。だからエレクトロニクス担当者を集めて、「そんなもの出来っこない」と皆が言っていましたが、「観念しろ!つくれ」ってね。

だから心意気というのはなかなか金にならないね。私は調子が良過ぎてどうも算盤玉を忘れてしまうけれども、「まあ、しょうがねえなあ」と。ただ、おかげさまで全体の売上は9%伸びました。工場がないから利益は吹っ飛んだけどね。どうやって売ったのか自分たちでもよく分からない。私は社員に「石でも木でも売れ」といつも言っているんだけど、皆、本当に石でも木でも売っちゃったんじゃないかと思って心配になる(会場笑)。

とにかく今は「空気をかえよう」ということで途方もないことをやっています。本当にマンガみたいなことをやっている。ただ、すぐ算盤玉が合わなくなるんですね。どうも、上手く行かないね。だけどしょうがない。企業は騒いでいないと、なにかこう、駄目になっちゃう。だから皆さんみたいに志を持ってやっています。

皆、俺んとこ来ない?給料は半値だけど(会場笑)。

とにかくそういうことで、日本の社会の空気まで変えたいというのが我々の志です。「淀んだ空気を全部変えてやる」ってね。まあ、今日のお話は“ほら吹き喬”のほら話ですから、皆、このあと、ちょっとは私のことを叩いてよ?以上!

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なんだろう、この爽快感。

表現できないエネルギーを頂ける感じは。

ゼロから事業をやっているんだから、

これくらい信念を持ってチャレンジしなきゃ。

近い未来必ずお会いする。

まだお会いしたこと無いけれど、

鈴木会長、(この記事を上げてくださったGLOBISの方々)、ありがとうございます!

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22時間議論、24個のアクションプランを決定~経営なんて結局、小さな意思決定と実行の積み重ね~

さぁ5月。

久々の6時台出社。

アドレナリン出まくり。

夏が近い。やばい。好き。

火曜日の夜に移動し、祝日を絡めた丸24時間、

抜擢リーダー4名を含めた13名と、合宿を張った。

毎度テーマに悩むけれど、

つまるところ

ビジョンの確認と組織の課題抽出、

その優先度付けとアクションプランの策定


これに尽きる。



4名程度のグループに分かれ、


「一人ひとりが、我々の存在意義である『組織を“エナジー”する』状態を、

どのような状態と捉えているか」


に始まり、


「存在意義と、クォーターの目標、今期来期の目標はつながって見えているか」


「存在意義達成のための課題抽出と共有」


「課題の優先度付け」


「各アクションプランの策定」


と議論を詰めていく。


誰しもが経験があるように、

意外なメンバーの意外な視点、意外な意識が嬉しく、

マネージャー陣への信頼が増していく。


誰一人手を抜くこと無く、

深夜深い時間に成るまで真剣に意見を出し合う。

慌ただしく走り回る日常に比べたら、

本当に貴重な時間だ。

出された課題は数十個に上り、

どれも大切なことばかり。

本当にまだまだ全然未熟だ。

[2日目]

最終的にひねり出したアクションプランは『24個』

せっかくなので今回決めた内の幾つかを書いてみる。

・パートナーDiv.組織形態変更

・ベストチーム/ベストsec/ベストセールス表彰制度開始

・QベストBO賞策定

・マネージャーに対する360%評価の実施

・ベスト片鱗メンバーを月イチディナーに呼ぶルールを制度化

・朝丸にて「マネージャーからの話」コンテンツ追加

・TB給のネーミング改定

・降格のネーミング改定

・オペレーションsecのネーミング改定

・「事業モデル持ちこみ採用」の開始

・「いきなり社長面談」地方都市開催

・チームリーダー&メンバーの10分間面談ルール化

・過去のベストエナジストの写真撮影/飾る

・ベストエナジストのご家族へ写真とご報告

ざっとこんなところ。

タスクレベルの小さなものもあるけれど、

この24個分、確実にヴァンテージグループは進化を遂げる。

経営と言うととかく大げさに捉えられがちだけれども、

結局のところ小さな意思決定の積み重ねだと思う。

ウルトラCなんてまず存在しない。

理想とする状態をどれだけビビットに想像し、

具体的に実行し、そこにぐいっぐいっと寄せていくイメージだと思っている。

今回決めたことの中には、

手当てのネーミングの見直しなんてものもある。

ただ、こういったことも侮ってはいけない。

朝礼で誰が何について何分話すか、

トイレにどんな張り紙をするか、

お客様や業者さんをどういう表現でお呼びするか、

誰が何をすれば幾らの報酬がもらえるか、

何をしたら褒められるか、指導されるか、、、、

世の中に高い価値を提供できている先輩企業は、

こういった細かなことに手を抜いていない、サボっていない印象がある。

まだ未熟な我々が、この部分でかく汗の量と執念で負けてはいけない。

改めて、さぁ5月。

ゴールデンウィークと社員旅行がある魔の5月(笑)

徹底して実行していこう。

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