「人が足りない」時こそチャンス

先週FBのタイムラインにサイバーエージェントの役員の方のブログが流れてきて、
多少論点が違うものの、我が意を得た気持ちになった。

調子が悪くなると人を増やしたくなる話

先に補足するけれど、
もちろん適正なリソースというものはあるし、
こちらのブログの例で言えばサッカーは10人、9人だと機能として足りない。

僕が言いたいことは、

「まずどっちの発想からスタートするか」

ということ。

「リソースが足りないので人を増やして下さい」
という思考からスタートするのか、

「どうやったら今のリソースで回せる(より付加価値を出せる)ようになるだろう」
「いい機会だから業務の棚卸しをしてみよう。無駄があるかもしれない。」
という思考からスタートするのか、

これはマネージャーとっても、
その管掌下で働く社員にとっても重要な違いを生む。

こういう議論をすると、
なぜか、

「社員に無理をさせていて、大事にしていない」
「残業を強いていて、ひどい」

といったことを言う(感じる)人が出てくる。

(繰り返すけれど、適性なリソースというものはある前提)

これに関しては言えば、
まず、

「人を増やすことは簡単」

だ。募集すればいい。

ただ、本当にそれで良いの?と問いたい。

論点をお給料に移すと、
多くのビジネスパーソンはお給料を上げたいと思っていると思う。

多くの経営者、マネージャーもまた、
仲間のお給料を上げたいと願っていると思う。

そのお給与。
お給料というものは、
どこまでいっても“一人あたり生産性(付加価値)”からしか支払われない。
これは変えられない。

ということは、
みんなの希望を叶えるためには、
“一人あたり生産性(付加価値)を上げるしか無い”

つまり、“人を増やすこと”に解決策を求めていては、
一人あたりの生産性があがることはない。

仕事が増えているからこそ足りないと感じわけだから、
リソースが足りない時こそ「給料を上げる」チャンスなのだ。

先ほどの「社員を大事にする」という話で言えば、
一人あたりの生産性を高めること、
即ち、一人あたりの給与水準(生産性)を高めること(育てるということ)こそが、
真に社員を「大事にしている」ことだと思う。

もちろん現場のマネジメントは簡単ではない。

自分も経験があるけれど、
メンバーに上記の意図を理解してもらうことは簡単ではない。
日々の業務負担が、そういった思考、視点を奪うからだ。

それでも本質を伝えることがマネージャーの役割であり、
熱心に伝えて欲しい。
そして、成功体験を積ませて、生産性を高めて、
経営陣にこう言って欲しい。

「これだけのリソース(コスト)でこれだけの付加価値を生み出したので、
メンバーの給料を上げて下さい」

と。

それが出来れば、
メンバーのお給料も、そのマネージャーのお給料も上がるに違いない。

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