確実なものなど何も無い~週末雑感~

あっという間に月末を迎える。

先週、幾つか案件が新たに動き、

にわかに組織が活気付いてきた。

毎月決まって月初があり、月末が来る。

深く考えずにのうのうと過ごしてしまっては、

気が付けばビジネスの世界からは退場だ。

先週、DeNAの南場社長の退任のニュースが流れた。

誰しもが驚いたビッグニュース。

直接お会いしたことは無いが、

深く悩まれた結果の、

未来へ向けた大英断なのだろう。

先日も書いたが、

本当に毎日知っている会社が潰れ、

社長が変わり、

何かしらニュースが起こり、

社会が動いていることを実感する。

未だもって震災の爪あとは深く、

今なお10万人を越える方々が避難を余儀なくされている。

原発問題は収束の予測も立たず、

福島で生活をされる方はもちろんのこと、

東京にいる我々も、

日々放射能を浴びながらの日々を送る。

こんなこと、

誰が予想しただろう。

結果として、

節電の流れは企業経営に大きなインパクトを与え、

NTTドコモは土日を出勤日とし、

大企業の中では、

企業内サマータイムなどという動きも出てきた。

16時を定時に時短勤務を実行する企業もあるというから、

飲食、社会人向けの各種教室などは、

全く新しいサービスラインナップを打ち出す必要に迫られる。

再開を果たした東京ディズニーランドが、

ついに夏の子供料金の半額値引きを発表し、

銀座では、

「500店舗近くが店を閉じた」

という話がまことしやかに流れ、

そこまでではないと信じたいが、

飲食、観光(ホテル・旅館)、レジャー、アミューズメント、

いわゆる余暇産業は、

これからさらに正念場となるだろう。

企業経営という点では、

今まで湯水のように使われてきた企業内の各種経費が見直され、

夏場~年末に向け、

その影響を受ける間接業者を中心に業績が悪化し、

より一層経済が冷え込むのは確実。

無論、

日本人は強く、

気高く、

歴史を振り返っても幾度と無く立ち上がってきた。

今回もまた、

数年の内には浮上のきっかけを掴み、

世界にその存在感を示すことになるだろう。

そこについては、

一切の疑いはなく、

自分自身も一介の経営者として、

その原動力となっていかなければならないと思っている。

ただ一方で、

今回の震災、原発の問題により、

我々はある事実をくっきりを意識することになった。

それは、

『確実なものなど何も無い』

ということだ。

経済とか政治とか大きなくくりもさることながら、

我々の身近で起こることは、

全て、どこか頼り切ることの出来ない危うさを孕む。

先週のことで言えば、

あのリコーが最大で1万人のリストラを発表。

社員やその家族は、

きっと新聞でその事実を知り、

何を感じただろう。

社員の10%のリストラだ。

家族がプラス2人だとしても、

3万人の生活が一気に不確かなものになる。

転職市場に身を置いていたものとして思うが、

この時世にリコーの40歳代以上の方が1万人も働ける場所は、

今の日本には、きっとない。

同期でもトップだった方々が出世し、

超優秀な経営陣であっただろうに、

また、

誰もがうらやむ多大なストック収入がありながら、

突然の1万人の整理をするなんて、

絶対に、何かがおかしい。

絶対に、途中で気づいていたはずだ。

東電だけじゃない。

みずほ銀行だけじゃない。

世界は、

はっきりと不確実なのだ。

引き続き、

新卒採用と中途採用とで、

定期的に面談を行っているが、

こんな時代でも、

“自分の生きる目的”や、

夢、目標が定まっていない人が多いことに残念になる。

『アバウトでもいい、変えても良いんだ』と

ギャーギャー言っても、

受け身、受け身、受け身なのだ。

だから、

みんな決めない。


決められない。

偉そうなことは言えないが、

残念ながら、

社会は想像以上に冷徹だ。

頼っても良いが、

覚悟して頼らなければならない。

そして、

その間に、

個の力を高め続けなければならない。

我々もそう。

クライアントから頂戴する入金も、

協力して頂いているパートナーさんとの関係も、

今、収益を上げているサービスの未来も、

どこかで頼ってはいけないのだ。

新聞紙面を見れば、

クローズアップされる企業はいつも同じ。

google、アップル、MS、facebook、twitter、Amazon、

ソフトバンク、楽天、DeNA、サイバー、mixi、GREE、

トヨタ、ホンダ、サントリー、京セラ(日本航空)、

日本電産、森精機、信越化学、未来工業、

ユニクロ、ニトリ、しまむら、王将、ローソン、マクドナルド

サムスン、LG、現代、タタ、ホン・ハイ・・・

彼らは、

命がけで変わり続けているから、

だからニュースになる。

裏を返せば、

日本には250万社も活動しているというのに、

それらの話題になる会社以外に、

ニュースが無い。

本当に、

変わり続けなくてはいけないと思う。

とにかくスピードだと思う。

自分の能力の無さにいらだつことも多いが、

それでも考え、実行し、改善し、また実行するしかない。

よい出逢いを生み出し、

選択肢を増やし、

経営を加速させる。

設立3年目が終わろうとしている今、

たった20名程度の組織がすべきことは、

“深く”悩むことではない。

“いかに早くやるか”

ただ、その1点なのだ。

例によって取りとめの無い内容になってしまったが、

今月もあと2日。

危機感を統一し、

全力で走りきりたい。

まだまだ寝てなんかいられない。

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